こんにちは。株式会社K.OFFICEの奥休場です。
この記事を見られているということは、あなたはYouTube広告を活用して新規顧客を獲得する方法やYouTube広告の成功事例などを探されているのではないでしょうか。
YouTube広告はターゲティングの精度や自由度が高く、複数の広告形式が用意されており、多くの企業で利用されている広告です。
またYouTube自体、幅広い世代が利用しているSNSになりますので、他のSNSではリーチできない層にも広告を配信することができます。
そこで今回は、YouTube広告の概要、メリット、デメリット、設定方法、成果を出すためのポイント、成功事例について解説します。
YouTube広告に興味のある方や、集客に悩まれている方は、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
目次
1.YouTube広告を正しく運用するために
YouTube広告は効果的なマーケティングツールの1つです。
正しく運用するためにまずはYouTube広告の特徴と種類についておさえておきましょう。
1-1.YouTube広告とは
「YouTube広告」とは、YouTubeのプラットフォーム上で再生される広告のことです。
YouTubeは世界中で数十億のユーザーを持つ動画共有サイトであり、広告主は様々な形式の広告を利用し、YouTubeのユーザーに対してそのサービスや商品を伝える手段として広く利用しています。
YouTube広告は、広告主がターゲットに対してブランドメッセージを伝えることができるので、製品やサービスを宣伝する手段として非常に効果的です。
さらに、広告オプションが豊富で、広告の成果を追跡・最適化するツールも提供されています。そのため、多くの企業や個人がビジネス拡大に向けてYouTube広告を活用しています。
1-2.YouTube広告の特徴
YouTube広告には他広告メディアとは異なる点が多くあります。
具体的には以下のような特徴がありますので、おさえておきましょう。
■視聴者の多様性
YouTubeは世界中で数十億のユーザーを抱えており、あらゆる年齢層、興味、国籍の方が視聴しております。
そのため、広告主は幅広いターゲットに対してリーチできます。
■高度なターゲティング
特定のターゲットを絞り込むための高度なターゲティングオプションがあります。
地理的位置、興味、デモグラフィック情報、オンライン行動などを設定することで、特定の視聴者に広告を表示できるようになります。
■インタラクティブな広告形式
視聴者との対話を促進するインタラクティブな要素を含んでいます。
例えば、クリック可能なリンク、視聴者の参加を促す質問などがあります。
■コンテンツに統合
動画コンテンツを視聴している間に広告が表示されるため、広告とコンテンツがシームレスに統合されています。
これにより、広告が視聴者の注意を引きやすくなります。
■視聴者のエンゲージメント
YouTubeは視聴者がコンテンツに対して高いエンゲージメントを持つプラットフォームです。
広告が面白く、感情に訴えかけるものであれば、視聴者からの反応を得やすくなります。
■測定と最適化
YouTubeには豊富な分析ツールがあり、広告主が広告の効果を追跡し、キャンペーンを最適化できます。
視聴回数、クリック率、コンバージョン率などのデータがリアルタイムで確認できるでしょう。
■柔軟な広告形式
YouTubeでは、インストリーム広告、ディスプレイ広告、バンパー広告、スポンサーシップなど、さまざまな広告形式が選択できます。
あなたの目的や予算に合わせて適切な形式を選ぶことができます。
このように、YouTube広告には幅広い視聴者にアクセスできるオプション、エンゲージメントの高さ、測定と最適化の容易さなど、多くの利点があります。
広告主はYouTubeを広告キャンペーンの一部として活用し、ブランド認知度の向上や製品・サービスの宣伝を行うことができます。
1-3.YouTube広告の種類
YouTube広告ではいくつかの広告形式が用意されており、広告主が目的に合わせて選択できるオプションもあります。
主要なYouTube広告の種類について整理しましょう。
■スキップ可能なインストリーム広告
スキップ可能なインストリーム広告は、YouTube および Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリで配信される動画の再生の前後や再生中に広告を配信します。
広告が始まってから5秒が経過すると、ユーザーは広告をスキップできるようになります。
5秒後に広告スキップできるTVCMをイメージしてもらうと、イメージしやすいでしょう。
ユーザーに広告を引き続き視聴するかしないかを選択することができる為、ユーザーエクスペリエンスを損なうことなく、広告視聴に繋げることができます。
最初の5秒間でいかにユーザーの興味を引くことができるかが、このスキップ可能なインストリーム広告の成功の秘訣です。
■スキップ不可のインストリーム広告
スキップすることができないインストリーム広告です。
広告がスキップできないため、メッセージ全体を視聴してもらえるというメリットがあります。
TVCMをイメージしてもらうとよりイメージしやすいのではないでしょうか。
ただしユーザーに対して強制力があるため、ユーザーエクスペリエンスという観点では懸念されることがあります。
ですので、魅力的な広告動画を作ることが必要不可欠です。
■インフィード動画広告
YouTubeのホームや検索結果ページなどに表示される広告です。
情報収集や検索の段階で関心の高いユーザーに対して広告を表示できることが特徴で、動画コンテンツの視聴前に視聴される可能性が高いです。
Googleの検索広告やディスプレイ広告のYouTube版と思っていただくと、イメージしやすいと思います。
■バンパー広告
非常に短い動画広告形式で、通常は6秒以下の広告でスキップのオプションはありません。
視聴者が動画コンテンツを視聴する前に表示されます。
特にブランディングやプロモーションの効果的な広告フォーマットとして利用されています。
短時間でメッセージを素早く伝え、視聴者に印象を残すのに適しています。
■アウトストリーム広告
YouTube以外のYouTubeのパートナー認定を受けたウェブサイトやアプリで表示される動画広告です。
視聴者が広告を視聴する際には音声がオフになっており、視聴者がクリックすると広告の詳細が表示されるという特徴があります。
YouTubeを見ていないユーザーにも広告を表示させるこができる為、より多くのユーザーに広告をリーチさせたい時に適しています。
■マストヘッド広告
YouTubeページの上部に大きく表示される目立つ広告です。
ブランドやキャンペーンのプロモーションのために利用されます。
新しい商品やサービスの認知度を高めたい場合や、短期間で多くのユーザーに広告をリーチさせたい場合に最適です。
ただし、マストヘッド広告に関しては、出稿の方法が特殊で、広告の管理画面からキャンペーンを設定するのではなく、Googleの営業担当者を通じての予約制となります。
また、基本的にはインプレッション課金ですが、広告を多くのユーザーが視聴する可能性が高い為、広告費はおのずと高くなってきます。
場合によっては短い期間で数百万以上の予算がかかることもありますので、注意が必要です。
■各広告の特徴一覧
マストヘッド広告以外の、Google広告の管理画面から設定できる広告の特徴をまとめました。
スキップ可能なインストリーム | インフィード | スキップ不可のインストリーム | バンパー | アウトストリーム | |
---|---|---|---|---|---|
ポイント | ユーザーが広告をスキップ可能。請求対象は視聴回数のみ。 | 情報収集や検索している関心の高いユーザーに広告表示が可能。 | ユーザーが広告をスキップすることができない。広告全体を視聴してもらうことが可能。 | スキップ不可の短いメッセージで広告を配信。認知度の向上などに役立つ。 | Google以外のサイトをブラウジングしているユーザーにも認知してもらうことが可能。 |
配信先 | YouTube 動画、Google 動画パートナー | YouTube ホームフィード、YouTube 検索 | YouTube 動画、Google 動画パートナー | YouTube 動画、Google 動画パートナー | Google 動画パートナー |
動画の長さの上限 | 長さの上限なし(3 分未満を推奨) | 長さの上限なし | 15~30 秒 | 6 秒 | 長さの上限なし |
Google 広告での視聴回数の報告 | ○ | ○ | × | × | ○ |
公開視聴回数の増加のカウント | ○ (10 秒未満の動画を除く) |
○ | × | × | ○ |
視聴者へのリマーケティング | ○ | ○ | × | × | ○ |
2. YouTube広告のメリット
YouTubeは有益な広告のプラットフォームとして活用されています。
具体的なYouTube広告のメリットについて見てみましょう。
2-1.ターゲット広告の精度と効果
YouTubeは広告主に対して豊富なオプションを提供しており、広告を特定の地域、年齢、興味、行動、デバイス、閲覧履歴、地理的位置、オンライン行動に基づいてターゲティングできます。
これにより、最も関心の高い広告を視聴者に表示させます。
2-2.視聴者の規模
YouTubeは世界中で数十億人以上のアクティブユーザーを持つ巨大なプラットフォームです。
広告主は広告を幅広い視聴者に表示でき、ターゲットを絞り効果的にアプローチできます。
2-3.視聴者の参加度
動画コンテンツは視聴者の興味を引きやすく、広告メッセージを効果的に伝えやすいです。
また、視聴者はコメント、シェア、いいねなどのアクションを起こしやすいため、インタラクティブ性の高い広告となるでしょう。
2-4.複数の広告フォーマット
YouTube広告には上述のとおり豊富なフォーマットが用意されております。
広告主は目的に合わせて適切なフォーマットを選択できます。
2-5.ROI向上の可能性
広告のデータ分析ができるため、そのパフォーマンスを追跡できます。
これにより、広告の効果を測定し、必要に応じて最適化でき、ブランドやサービスを宣伝するための効果的なツールとなるでしょう。
2-6.広告の自由度
YouTube広告はビデオ形式なので自由度があります。
動画で魅力的なビジュアルやストーリーをユーザーに伝えることにより、広告の効果をより高めることができるでしょう。
3. YouTube広告のデメリット
もちろん、YouTube広告にはデメリットもあります。
以下のデメリットをおさえた上で広告を運用していきましょう。
3-1.広告ブロッキング
ブラウザやアプリでの広告ブロッカーの普及により、一部の視聴者が広告を非表示にすることがでできるようになりました。
こういったツールにより広告がブロックされてしまえば、そもそも広告が再生されない可能性もあります。
3-2.視聴者のスキップ
インストリーム広告の一部は視聴者によってスキップできる形式です。
視聴者は広告をスキップするケースが多いため、広告の開始5秒でユーザーの興味を引くことができなければ、広告の宣伝効果は下がる傾向にあるでしょう。
さらに、YouTube広告はリスティング広告と違い、基本的には潜在層のユーザーにアプローチすることになるので、クリック率はそこまで高くありません。
また、同じ広告を繰り返し見続けると視聴者は飽きてしまい、さらにスキップ率は高くなるでしょう。
3-3.広告の費用
プラットフォームの人気が高まるにつれて、広告主同士の競争は激化していきます。
その結果、広告費用は上昇することがあります。
さらに継続して視聴者の目を引く広告を作り続けることも容易ではありません。
また、ビデオ広告を制作するには専門的なスキルやリソースが必要であり、制作費用とその時間もかかるので注意が必要です。
4. YouTube広告の効果的な設定方法
それではYouTube広告の具体的な設定方法について見てみましょう。
YouTube広告はGoogle広告(Google Ads)の一部のサービスです。
YouTube以外にもニュースサイト、ブログ、Gmailといったさまざまなウェブサイトにおいて広告が表示できます。
4.1 アカウントの作成と設定
Google Adsの公式ウェブサイトにアクセスし、Googleアカウントでログインします。
アカウントがない場合は、新しいアカウントを作成する必要があります。
特に企業で運用する場合は、個人のアカウントではなく、ビジネス用のアカウントを新規で作成することをおすすめします。
4.2 キャンペーンの設計と予算設定
ダッシュボードにログインしたら、左側のメニューから「キャンペーン」を選択し、新しいキャンペーンを作成します。
キャンペーンの目的に応じて、適切なキャンペーンタイプを選択します。YouTube広告の場合、一般的に「ウェブトラフィックの増加」や「ビデオ視聴回数の増加」などが選択肢にあります。
キャンペーン名、広告予算、日ごとの予算、広告のスケジュール設定などの詳細情報を入力します。
4.3 ターゲットオプションの最適化
ターゲットオーディエンスを選択し、広告が表示されるべき人々を定義します。
これには興味、デモグラフィック情報、キーワード、場所などが含まれます。
またYouTube広告には上記で説明した通り、インストリーム広告、ディスプレイ広告、バンパー広告、インフィード広告などがあります。
広告フォーマットを選択します。
4.4 クリエイティブコンテンツの制作
広告のビデオコンテンツや画像、キャッチコピーなどを作成し、アップロードします。
また、広告に表示されるリンク先(ランディングページ)を指定します。
4.5 広告の公開
キャンペーンのタイプに応じて入札方法を設定し、広告の表示順位を確定します。
設定情報を確認し、誤りがないことを確認したら、公開ボタンをクリックして広告を公開します。
4.6 データ分析と最適化
広告キャンペーンが実行されたら、定期的に結果をモニタリングし、必要に応じて広告の設定を最適化します。
5. YouTube広告で成果を出すためのポイント
広告で成果を出すためには、ターゲティング、予算設定、広告の制作、分析などにおいて、戦略的なアプローチが必要です。
また、Google Adsのプラットフォームは頻繁に更新されるため、最新のガイドラインやベストプラクティスにも注意しましょう。
5-1.ターゲットを選定
広告をどのような視聴者に表示するのかを設定しましょう。
興味、デモグラフィック情報、キーワード、場所などのターゲット情報を細かく設定します。
5-2.広告の種類・内容を充実
広告は視覚的に魅力的で、視聴者の注意を引く必要があります。高品質な動画コンテンツ、魅力的なサムネイル画像、効果的なキャッチコピーを使用しましょう。
インストリーム広告は視聴者によってスキップされる可能性が高いため、短い広告(15秒または30秒)の方をおすすめします。
シンプルで分かりやすいメッセージで伝えるようにしてください。
さらに広告内にユーザーの行動を促す導線を入れることで、視聴者に対して次のステップを促すことができます。
例えば、ウェブサイトへの訪問、製品の購入、資料のダウンロードなどの具体的な行動を意識して設定しましょう。
また、どの広告に効果があるかを確認するために定期的にテストを実施することを忘れてはいけません。
具体的には複数の広告種類をテストし、どのバージョンが最も効果的なのかを確認します。
広告のタイトル、サムネイル、メッセージ、CTAなどの項目を調整していきましょう。
5-3.最終的な目標を設定
広告の目標が決まったら、広告予算について設定しましょう。
日ごとの予算、クリック単価(CPC)を設定し、クリック率やコンバージョン率を見ながら適宜調整してください。
Google Adsの分析ツールを使用すれば広告のパフォーマンスを視覚化でき、必要に応じて最適化できます。
クリック率、コンバージョン率、収益などの指標を追跡しながら、競合他社の広告やトレンドに対応し、戦略を練り直しましょう。
正しい戦略を立て、広告キャンペーンを最適化できれば、ブランドの認知度向上やコンバージョンの増加などに繋がります。
6. YouTube広告の成功事例
具体的なYouTube広告の成功事例をご紹介します。
あなたが運用を検討している業界・ジャンルに近い事例を是非参考にしてみてください。
6-1.花王
花王の広告は、ファミリー向け、製品の性能強調、親しみやすいキャラクター、文化や季節などの特徴があります。
さまざまな製品カテゴリーに合わせたブランドを展開しており、いくつかの要素を組み合わせることで、視聴者の感動や共感を誘い、製品の価値を伝える内容となっています。
「もったいないを、ほっとけない」というテーマで環境問題への配慮、サステナブルな社会への取り組みを強調しています。
代表的な家事のシーンで使用する商品を紹介しながら、パッケージ、使用量、節水などについてアピールしています。
6-2.Visa
Visaの広告は、国際的なプレゼンス、クレジットカードの利便性、安全性、購買体験の向上を伝えることで、視聴者に信頼感を与えることが目的です。
国際的に展開されているため、多様性や異なる文化への適応に関しても考慮された広告が制作されています。
Visaタッチ決済を使用することで、スムーズに買い物が完了することをアピールしています。
混み合うコンビニのレジにおいて現金とタッチ決済の比較を示しつつ、あらゆるシーンにおいてもタッチ決済が使えることを強調しています。
6-3.Google Japan
Googleの広告は技術革新、日常生活への統合、エンターテインメント要素、コミュニケーション、社会的責任、ユーザー体験向上、インスピレーション、教育などを強調しています。
Googleの製品とサービスが人々の生活を豊かにし、社会に貢献していくというメッセージが表現されています。
Google Homeの機能の1つを15秒という短期間で紹介しています。
忙しい朝にスマホが見つからないというトラブルに対して、声だけでスマホを鳴らして発見するという便利さを訴求しています。
最後に価格と無料キャンペーンについても紹介し購買を促しています。
6-4.近畿不動産
近鉄不動産の広告は、不動産の魅力と価値を伝えることを目的としています。
そのため、物件の魅力的な紹介、地域の特典、ライフスタイルの演出、価値提案、信頼性の確立などが強調された広告となっています。
6-5.関西エアポート
関西エアポートの広告は、関西国際空港を利用する旅行者や航空関連のビジネスを対象に、アクセス性、国際性、旅行体験、安全性、地域貢献などを強調しています。
旅行者に対し、関西エアポートを利用した旅行がスムーズで充実したものであることを伝え、空港への利用を推奨しています。
7.まとめ
今回はYouTubeの広告の
- 特徴と種類
- メリットとデメリット
- 設定方法
- 成果を出すためのポイント
- 成功事例
についてご紹介しました。
YouTube広告はビジネス拡大やブランド強化のためのツールです。
広告の設定方法やポイント、成功事例を参考にしながら正しくアプローチすれば、YouTube広告の価値を最大限引き出すことができます。
この機会に、あなたもYouTube広告を検討されてみてはいかがでしょうか。
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