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今、動画を作るなら縦型ショート動画を作るべき?ショート動画を作る前に知っておきたいこと

こんにちは。株式会社K.OFFICEの奥休場です。

YouTubeに代表されるように、動画を活用したマーケティングは今や主流になっていますが、売上促進や採用活動の一環として、これから自社にも取り入れていきたいと考えている企業も多いと思います。

最近はYouTubeやInstagram、TikTokといったSNSで「ショート動画」と呼ばれる縦型動画の利用者が急増していることから、マーケティングでも注目を集めているコンテンツになっています。

また、これまでYouTubeをはじめとした動画コンテンツに取り組んできた企業も、トレンドであるショート動画に着手すべきか悩んでいるといった声も現場でよく耳にします。

そこで今回は、

・今、企業はショート動画を選ぶべきか
・それぞれの特性と違いは何か
・動画形式によるメリット・デメリット
・動画形式の使い分けや活用方法

について詳しく解説していきます。

記事を読んでいただければ、ショート動画・長尺動画(※)の特性や動画コンテンツにこれからどう取り組んでいくべきか分かるようになりますので、最後までご覧ください。
(※:この記事では便宜上、ショート動画以外の動画を”長尺動画”と呼ぶことにします)

 

1.今、企業が動画でマーケティングするなら縦型ショート動画を選ぶべきか?

Tik Tok

今から動画を活用しようとしている企業は、ショート動画と長尺動画の選択肢があるため、そもそもどちらに注力するべきか悩んでしまう方も多いはず。

先に結論から申し上げておきますと、どちらも特性やメリットが異なるため、長尺動画をメイン(本編)コンテンツとして運用しつつ、ショート動画を本編に誘導するフック、興味喚起のツールとして活用するのが理想の形です。

そのためにも、それぞれの特性や強み、メリット・デメリットをここで理解しておき、正しく使い分けができるようにしましょう。

 

1-1.目的とターゲット層を明確にする

撮影風景

ショート動画と長尺動画では、単に尺の長さが違うだけでなく、設定すべき目的とターゲットを変える必要があります。

また、属性や興味関心、ニーズも変わってくるため、各項目の違いを見ていきます。

 

1-1-1.動画配信の目的(情報発信、ブランディング、顧客獲得など)

ショート動画と長尺動画で狙う目的は異なります。

動画形態 目的
ショート動画 認知度、顧客開拓、ブランディング
長尺動画 情報発信、広告収益、売上促進

結論として、ショート動画と長尺動画の組み合わせが最適と述べましたが、それぞれ設定すべき目的が変わるという点をまずは理解しておいてください。

設定した目的によって動画の種類を使い分けてしていく、ショート動画と長尺動画を組み合わせてそれぞれのメリットを生かしていくのが理想です。

 

1-1-2.ターゲット層の属性や興味関心

ターゲットに設定する属性や興味関心も、動画の種類によって異なります。

動画形態 属性や興味関心
ショート動画 若い世代(Z世代)、企業の存在や商品を認知していない・関心がない
長尺動画 老若男女、企業や商品に興味関心がある

したがって、動画形態で狙えるターゲットが変わるため、形態によってコンテンツ内容やアプローチの仕方も大きく異なる点も理解しておきましょう。

また、動画コンテンツを活用するにあたって、それぞれの特性に適したターゲットを運用前に明確に決めておくのも重要なポイントです。
ターゲットが明確に決まっていないと、方向性にバラつきが発生し、視聴者から「よく分からないコンテンツだな」と認識されてしまう可能性があります。

目的やターゲットについては下記の記事でも詳しく触れていますので、参考にしてみてください。
▽詳しくはこちら▽
【採用・マーケティング向け】今、企業がショート動画を活用すべき5つの理由

1-1-3.視聴者のニーズ

動画に対する視聴者のニーズも、ショート動画と長尺動画では異なります。

動画形態 ニーズ
ショート動画 短時間での情報収集(タイパ重視)、楽しめる内容・コンテンツetc
長尺動画 情報の深掘り、購入やサービスの比較etc

視聴者のニーズは、動画の形態によって大きく異なります。

例えばショート動画では、「短時間で必要としている情報の要点を抑えられる」「隙間時間に新たな発見や楽しめる」といったニーズを抱えています。
一方で、長尺動画は「興味がある情報の深掘りがしたい」「購入・比較するための材料が欲しい」といったニーズが大半です。

したがって、提供する情報の構成や内容、見せ方も動画の形態によって異なる点も覚えておくべきポイントでしょう。

 

1-2.コンテンツの内容と形式を検討す

女性 撮影風景

次にショート動画と長尺動画のコンテンツ内容と形式の違いを具体的に解説していきます。

根本的な構造やそれぞれが持っている強みが異なるので、正しく理解しておいてください。

 

1-2-1.ショート動画vs長尺動画

ショート動画と長尺動画ではコンテンツ内容が明確に変わります。

動画形態 コンテンツ内容
ショート動画 短時間でインパクトある内容、情報の要点をまとめた内容、トレンドに乗ったカジュアルな内容
長尺動画 テーマに沿って情報を深掘りする内容、配信者の本質部分やバックグラウンドに触れる内容

動画形態の特性に合わせてコンテンツも変わるため、どちらが良い・悪いといった観点ではなく、視聴者がそれぞれに求めている内容を企画し、ニーズに合った提供していくことが大切です。

 

1-2-2.縦画面vs横画面

ショート動画と長尺動画は、視聴者が利用するであろうデバイスも異なっています。
したがって、ショート動画と長尺動画が利用されるデバイスは下記の通りです。

動画形態 デバイス
ショート動画 縦画面(スマホ、タブレット)
長尺動画 横画面(パソコン、TV)

ショート動画は片手でスマホを持った状態で気軽に閲覧できるため、視聴完了率が高いとされています。
また、縦スクロールという簡易的な操作だけで人気動画やおすすめ動画を利用できるため、隙間時間でも気軽に楽しめるコンテンツです。

長尺動画は横画面で表示されるため、PCモニターや大型TVを使って大画面で表示され、より世界観を楽しむことができます。
また、動画の見やすさからより細かい情報をわかりやすく伝えやすいという特徴があります。

 

1-2-3.情報量と訴求力

情報量と訴求力も両者では強みが異なります。

・ショート動画は訴求力が高い
・長尺動画はたくさんの情報量を提供できる

これは単純に、動画時間による影響が大きいといえます。

ショート動画は、視聴者からの興味を引くためにも短い時間で印象に残る動画(インパクトがある)に仕上げる必要があるため、自然と訴求力が高い動画になりやすいといった特徴があります。

長尺動画は、一定数の時間を使って細かい情報まで丁寧に解説できるなど、提供できる情報量がショート動画と比べて圧倒的に多くなります。

したがって、視聴者に「与えたい印象」「どこまで伝えたい情報なのか」といった目的によって選ぶ動画の形態も変えるのが最適です。

 

1-3.それぞれのメリットとデメリットを比較する

動画を見ている風景

では、ここまでの情報を整理し、ショート動画と長尺動画のメリット・デメリットを比較し、まとめておきます。

 

1-3-1.ショート動画のメリット

ショート動画のメリットは主に以下3つです。

・視聴者獲得が用意
・エンゲージメント率が高い
・制作コストが安い

ショート動画最大のメリットは、フォロワー数に左右されることなく好評な動画は再生数が伸びる・拡散されやすい点といえます。
実際にTikTokを見ると、バズっている動画のアカウントを分析するとフォロワー数が少数しかいないといったケースはよくあるケースです。

これは、ショート動画はフォロワー数でなく、

・再生時間の長さ
・エンゲージメント率
・視聴完了率

といった項目でプラットフォーム側が評価しているため、反応が多い動画であれば露出が増える仕組みになっています。

露出が増えるほど、これまでアプローチできていなかった層にも情報が届けられるため、新規顧客をしやすい点は大きなメリットでしょう。

さらに、短時間のコンテンツになるため、必要となる機材も少なく、編集コスト(作業量や時間)も少ないため、制作コストが低い点も魅力です。

 

1-3-2.ショート動画のデメリット

ショート動画のデメリットは以下3つです。

長尺動画や複雑な内容には向かない
・バズるかどうかは運に左右される
・制作コストは低いが、その分本数が必要

短時間の 動画を基本スタンスとしているので、単純で分かりやすい内容になっていることは必須です。
複雑な内容、視聴に負担を感じるような内容はスルーされてしまう特性があるので、構成に苦労する可能性があるでしょう。

また、なんでもバスるわけではなく、動画自体のインパクトに加えて、トレンドや外的要因と上手く絡み合った時に注目されるケースも多いため、ある意味運的な要素があるのもデメリットになります。

さらに、ショート動画は次から次へと流し見していく特徴があり、すぐに別動画(別アカウント)へ流れてしまう特性があります。
したがって、投稿数を増やして動画毎に露出を増やしていく戦略が必要になるので、撮影頻度が多くなるといった手間がかかります。

 

1-3-3.長尺動画のメリット

長尺動画のメリットは以下3つです。

・情報量が多い
・深い解読や説明が可能

長尺動画は提供できる情報量が多く、深い解読や具体的な説明までできるメリットがあります。
5分から10分以内の動画で、商品やサービスの内容をより詳細に紹介できるなど、ショート動画よりも専門性が高いコンテンツになるため、興味だけで終わらせることなく、購買意欲を促進しやすいといえます。

その結果、企業のHPやECサイトへ誘導しやすい形になり、企業の利益に直結するコンテンツに育てることが可能です。

 

1-3-4.長尺動画のデメリット

長尺動画のデメリットは以下2つです。

・視聴者獲得が難しい
・制作コストが高い

長尺動画は動画時間が長いこともあり、視聴者側のスタンスとして「つまらなそうな動画は見ない」「せっかく見るなら失敗したくない」といった心理が働いているため、動画をクリックしてもらうまでのハードルは高いといえます。

チャンネルの認知度、企画、サムネイルといった複合的な要素が視聴者数を伸ばす鍵になっているため、ショート動画よりも視聴者獲得が難しい点がデメリットです。

さらに、最近では長尺動画の代表格であるYouTubeもレッドオーシャンになりつつあると言われ始め、競争が激化しています。
その中で頭一つ跳び出るコンテンツにするには、相当な工夫と努力が必要になるでしょう。

また、動画制作にかかるコストは、ショート動画よりも尺が長い分、あらゆるコストが高くなってしまいます

 

2.まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここまで読んでいただければ、最初に申し上げたとおり、ショート動画も長尺動画のどちらかを選ぶという視点ではなく、設定した目的とターゲット、内容、予算や人的リソースに合わせて適切な動画形式を選ぶことが重要とわかっていただけたかと思います。
また、動画形式によるそれぞれの特徴やメリット、デメリットの内容については、今回の記事を参考にして理解しておくようにしてください。

一番の理想は、ショート動画と長尺動画それぞれを別で運用するのではなく、しっかりと伝えたい内容は長尺動画で構成しておき、ショート動画はそこへ誘導するためのフックツールとして使うなど、組み合わせて活用するのがおすすめです。

その際、投稿した動画が高い効果を生み出しているのか、目的を達成できているかなど定期的に効果測定を行い改善を繰り返していきながら動画の質を高めていくようにしてください。

もし、「動画コンテンツの運用方法で困っている」「動画制作に関する知識とノウハウがない」とお困りであれば、株式会社K.OFFICEに一度ご相談ください。

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