マーケティング

新規顧客獲得の為に有効な5つの手法 -後編-

こんにちは。株式会社K.OFFICEの奥休場です。
更新が遅くなってしまいましたが、今回は新規顧客獲得をテーマにした記事の後編です。
前編をまだご覧になっていない方は、そちらも一緒にご覧ください。

新規顧客獲得に有効な5つの手法 -前編-

こちらの前編では

  • USP(独自の販売提案)の確立
  • リファーラルマーケティングの活用

の2つをご紹介しました。
後編では残り3つを紹介しますので、ぜひ、あたなのマーケティング活動に役立ててください。

目次

1.教育的コンテンツの提供

まず後編で最初にご紹介するのは「教育的コンテンツの提供」です。
現代のマーケティングの中で、消費者は単なる商品やサービスを購入するのではなく、それに付随する価値や情報を求めています。
その中であなたから顧客や見込み客などに向けて有益な情報を発信する「教育的コンテンツの提供」は、あなたが新規顧客を獲得するための非常に効果的な手段となっています。

 

1-1. 教育的コンテンツとは?

教育的コンテンツとは、特定の分野やトピックに関する知識やスキルを提供することを目的とした情報のことを指します。
このコンテンツは、読者や視聴者が問題を解決したり、新しいスキルや知識を獲得するのに役立つよう設計されています。
具体的にはブログやセミナー(最近だとウェビナーも多いですね)、ワークショップといった方法で実施します。
あなたが今、読んでいただいているこのK.BLOGもマーケティングや動画など、広告精査にに関しての情報を発信しているものになりますので、これも一つの教育的コンテンツの例になります。

 

1-2. 教育的コンテンツの提供の効果的な実施方法

1.顧客や見込み客のニーズを理解する

ブログにしろ、セミナーにしろ、提供するコンテンツはあなたのビジネスの顧客や見込み客のことを理解し、具体的な疑問や課題に答える形で提供することが大切です。
例えば、あなたがエステサロン向けの商材を製造・販売しているメーカーだとします。
その場合、顧客や見込み客はエステサロンの経営者や店長になりますよね?
そういった方たちに向けて、

  • エンドユーザーがどういったことをエステサロンに求めているか?
  • 成功しているエステサロンはどんなことを行なっているか?

といった情報をより具体的な内容に落とし込んで発信する、と行った具合です。
また、準潜在層や潜在層であるエステサロンの開業を考えている方や、エステサロンに勤めていて独立を考えている方たちに対して

  • エステサロン開業にあたって行うべきこと
  • 開業資金の調達で融資を活用する為の事業計画の作り方
  • 店舗選びにあたって外せない立地の3つのポイント

といった情報を発信することも、有効な手段です。

2.多様なフォーマットを使用する

例えば文字ならばブログ、動画ならYouTube、写真やグラフィックならInstagram、リアルならセミナー、などさまざまな形式で情報を提供することで、異なる学びのスタイルを持つ人々にアピールできます。
もちろん、全てを網羅することができればベターですが、まずはあなたのビジネスをしっかり分析し、相性の良い手法を優先的に取り入れていくことをおすすめします。

3.定期的な情報のアップデート

情報は常に最新であることが求められるため、定期的に内容を更新し、最新の情報を提供することが重要です。
例えば、コロナ禍真っ只中のときに、コロナ対策のブログを書いていたとしたら、新型コロナウイルスが五類に移行した今、その情報はのニーズは下がっていることが予想されます。
そういった際は、内容を更新していき、常に鮮度の高い情報を発信することを心がけましょう。

 

1-3. 教育的コンテンツの提供を行うことで得られるメリット

1.信頼の構築

価値ある情報を提供し続けることで、企業やブランドはその分野の専門家としての地位を築くことができます。
そうやって得られた信頼は、あなたへの仕事の発注、という結果になって返ってくるでしょう。

2.SEOの向上

高品質な教育的コンテンツは、検索エンジンの評価を向上させる効果があります。
検索エンジンの評価が上がれば、新規顧客獲得の確率も上がります。

3.顧客エンゲージメントの増加

読者や視聴者が役立つコンテンツを見つけた場合、それを共有する可能性が高まり、より多くの人々がその情報に触れることになります。
特にSNSを活用すれば、X(旧Twitter)ならリツイート、Instagramならリポスト、facebookならシェア、といった形で拡散がされやすくなります。

 

1-4. 教育的コンテンツの提供を行うにあたっての注意点

1.正確性を確保する

提供する情報は正確であり、誤情報や不正確な情報を提供することは、ブランドの信頼を損なう可能性があります。
例えば情報のソースがWEBからだった場合は、それ以外の複数のソースをチェックして内容に間違いがないかチェックしたり、社内の複数の人間で事前にチェックを行う体制を作ることも大切です。
また、より専門的な内容の場合は専門家の方(例えば法律なら弁護士、医療なら医者、など)に監修してもらえると、よりベターです。

2.売り込み過ぎない

教育的コンテンツは、情報提供が主目的であり、あまりにも露骨な広告やプロモーションを行うと、信頼性を失う恐れがあります。
目的としてはあなたのビジネスに繋げることがゴールだったとしても、それよりは読者や視聴者に対して有益な情報を提供することを一番に考えて実施していくことが、成功する秘訣です。

3.受け手のレベルを考慮する

ターゲットとする読者や視聴者の知識のレベルや背景を考慮し、適切な深さや難易度でコンテンツを提供することが必要です。
例えば、専門的な言葉を使う場合は、必ず注釈を入れたり、セミナーなら初級・中級・上級で徐々にステップアップしていく構成を作ったりすることで、よりあなたの情報発信が受け入れられやすくなるでしょう。

いかがでしょうか?
教育的コンテンツの提供は、現代のマーケティング戦略において中心的な役割を果たしています。
それは、知識を共有することで信頼関係を築き、長期的な顧客関係の基盤を築くことができるからです。
しかし、それを効果的に行うためには、上記のようなポイントを注意深く考慮する必要がありますので、まずはあなたのビジネスにおいて何を使った情報発信が適しているか?どういった内容の情報が求められているか?といったことを考えて取り組んでいきましょう。

 

2.戦略的パートナーシップ

次にご紹介するのが「戦略的パートナーシップ」です。
ビジネスの競争が激しくなる中、多くの企業は新しい市場への参入や成長の機会を模索しています。
このような背景の中で、「戦略的パートナーシップ」は企業が持続的な成長を達成する上での鍵となり得る手法の一つです。
この戦略的パートナーシップの重要性とその構築方法について詳しく解説します。

 

2-1.戦略的パートナーシップとは

戦略的パートナーシップとは、異なる企業や組織が共同でビジネスの目標や目的を達成するために協力関係を築くことを指します。
これには、共同プロジェクトの実施、リソースの共有、共同販売戦略の策定などが含まれます。
例えば、2018年にトヨタ自動車とソフトバンクは、それぞれの強みを活かし、新たなモビリティサービスの創出を目指して「MONET Technologies」を設立しました。
これも、この戦略的パートナーシップの1つの事例です。
この「MONET Technologies」は、トヨタ自動車とソフトバンクが持つテクノロジーとノウハウを結集し、新しい時代のモビリティサービスを創出するためのプラットフォームとして注目されています。

 

2-2.戦略的パートナーシップのメリット

  • リソースの効率的活用
    それぞれの企業が持つ強みやリソースを共有することで、新たなビジネスチャンスを創出できます。
  • 市場へのアクセス
    パートナーシップを通じて、新しい市場や顧客層へのアクセスが容易になります。
  • リスクの分散
    複数の企業が協力することで、ビジネスのリスクを共有し、分散させることができます。

 

2-3.戦略的パートナーシップの構築方法

  • 共通のビジョンの確立
    パートナーシップを成功させるためには、参加する企業間で共通のビジョンや目的を持つことが重要です。
    同じビジョン・目的を目指して進むことで、全く畑違いの業界とのパートナーシップであったり、中には競合他社とのパートナーシップだったとしても、上手に連携を取ることができます。
  • 相互利益の追求
    それぞれの企業が持つ強みを活かし、双方にとっての利益を最大化する関係を築くことが必要です。
    片一方だけが大きく利益を享受するような関係では、いつかは失敗してしまうでしょう。
  • 継続的なコミュニケーション
    パートナーシップは信頼関係に基づいています。
    定期的なコミュニケーションを通じて、関係を深化させることが重要です。

 

2-3.戦略的パートナーシップの構築に関しての注意点

  • 契約の明確化
    パートナーシップに関する権利や義務、責任範囲を明確に定義し、契約に記載することで、後のトラブルを防ぐことができます。
  • 文化や価値観の違い
    異なる企業文化や価値観の違いを尊重し、それを乗り越える柔軟性を持つことが求められます。

いかがでしょうか?
戦略的パートナーシップは企業の成長を促進する有効な手段ですが、成功のためには綿密な計画と相互の信頼関係が必要です。
それを基盤に、双方が持つリソースや強みを最大限に活用し、新しい価値を創出することが重要になります。

 

3.ダイレクトレスポンスマーケティング

最後にご紹介するのが「ダイレクトレスポンスマーケティング」です。
ダイレクトレスポンスマーケティングは、消費者やビジネスの顧客から直接的な反応やアクションを引き出すことを目的としたマーケティング手法です。
通常の広告がブランド認知の向上やイメージ作りを目的とするのに対し、ダイレクトレスポンスマーケティングは具体的な成果、例えばば商品の購入、問い合わせなどのアクション(コンバージョン)を重視します。

 

3-1.ダイレクトレスポンスマーケティングの特徴

1.即時性が高い

基本的にはターゲットに即座に購入や問い合わせといったアクションをその場で起こしてもらうことを目的としている為、非常に即時性のマーケティング手法になります。

2.計測性が高い

実施したキャンペーンの効果を具体的な数字で把握し、ROI(Return On Investmentの略。投じた費用に対して、どれだけの利益を上げられたかを示す指標。日本語では投資収益率や投資利益率と訳されます)を明確に知ることが可能です。
計測性が高ければ、結果が成功でも失敗だったとしても、その結果を生かして次のキャンペーンに行うことができる為、非常に効率のよいマーケティングを行えます。

3.ターゲティング

ブランドの認知や向上ではなく、明確なコンバージョンを目的としている為、ターゲティングに関しては特定のセグメントやニッチなターゲットに絞り込んでアプローチすることが多いのも、ダイレクトレスポンスマーケティングの特徴です。
あなたのビジネスのペルソナをしっかり設定することで、ダイレクトレスポンスマーケティングの即時性を高めることができます。

 

3-2.日本におけるダイレクトレスポンスマーケティングの導入事例

日本のマーケットは、伝統的な広告手法とデジタルマーケティングの双方が融合して発展してきました。
特に、デジタルトランスフォーメーションの波が高まる中、ダイレクトレスポンスマーケティングの重要性が増しています。
これは、顧客との直接的なコミュニケーションを重視し、具体的なアクションや成果を求めるビジネス環境の変化が背景にあります。

<日本での具体的な事例>

ユニクロのEコマース戦略

ユニクロは、オンラインストアの利用促進を目的として、セール情報や会員特典を提供しています。
これにより、顧客は即座に購入アクションを取ることが期待され、その結果としてオンラインの売上が増加しています。

楽天のスーパーセール

楽天は、年数回のスーパーセールを展開し、数日間の間に特別な割引やポイント還元を提供しています。
このセールは大きな注目を集め、短期間での売上増加を狙ったダイレクトレスポンスの一例と言えます。
また、事前のメールマーケティングやアプリ内通知で、セールの開始をユーザーに知らせることで、購入のアクションを促進しています。

Amazonのレコメンド機能

Amazon.co.jpは、顧客の購入履歴や閲覧履歴に基づいて商品を推薦する機能を持っています。
これにより、顧客は自分の興味やニーズに合った商品を発見しやすくなり、購入を促進する効果があります。

マクドナルドのクーポンアプリ

マクドナルドは、スマートフォンアプリを通じて様々なクーポンや限定オファーを提供しています。これにより、顧客はアプリを定期的にチェックし、お得な情報を見逃さないようになっています。この手法は、店舗へのフットトラフィックを増加させるだけでなく、新商品のプロモーションや再訪を促す効果も期待できます。

ドコモのdポイントキャンペーン

NTTドコモは、dポイントという自社のポイントサービスを中心にさまざまなキャンペーンを展開しています。
例えば、特定の時期や店舗でのポイント倍増キャンペーンや、新規加入者向けの大量ポイント付与など、顧客のアクション(契約更新、新規契約、特定のサービス利用など)を促すプロモーションが行われています。
これにより、ドコモは顧客のロイヤルティを高めつつ、サービス利用を増加させる効果を得ています。

上記の事例からもわかるように、日本のビジネス環境においても、顧客の興味やニーズに直接的に応え、具体的なアクションを促進する手法が求められています。
ダイレクトレスポンスマーケティングの導入により、ブランドと顧客との関係性を強化することができるだけでなく、ビジネスの成果も向上すると言われています。

 

3-3.ダイレクトレスポンスマーケティングの効果的な実践方法

1.明確なコールトゥアクション (CTA)

顧客が何をすべきか、次にどんなアクションを取るべきかを明確に伝えることが大切になります。
例えば、ECサイトなどの物販ならば「購入」になりますし、これがセミナーならば「申し込み」、飲食店ならば「来店予約」といった具合です。

2.限定的なオファー

期間限定のセールや数量限定の商品など、緊急性や希少性を訴求することで、消費者の行動を促進することができます。
例えば上記の事例で挙げた楽天のスーパーセールだと、期間限定で商品が安くなっていたり、ポイントアップされていたり、といったことをやり始めたことで、消費者に「楽天スーパーセール=お得」というブランディングができた事例です。

3.ターゲティングの最適化

顧客のデータや購買履歴などを元に、ピンポイントでのマーケティング活動を行う。
例えば、ある特定の商品を買った顧客に対して「先日、〇〇をご購入いただいたお客様だけに特別なご案内です」といったDMを送る、などです。
あなたもこんな見出しのメールやDMを受け取ったことはないでしょうか?
ただセールの案内を送るよりも、上記のような案内をすることでレスポンスはグッと上がります。

4.テストと最適化

A/Bテストやマルチバリエートテストを用いて、最も反応が良いコンテンツやデザインを探求することも忘れてはいけません。
常にPDCAのサイクルを回して、キャンペーンを最適化していくことで、効果を最大化させていくことができます。

 

3-4.ダイレクトレスポンスマーケティングの注意点

  • データの正確性
    ダイレクトレスポンスマーケティングの成功はデータに基づいています。
    したがって、データの正確性や信頼性を確保することが重要です。
    また、データを正確に分析する技術を持ったマーケッターの存在も欠かせません。
  • 継続的な最適化
    市場や消費者のニーズは常に変動します。
    そのため、常に最新の情報に基づいて戦略を更新して最適化する必要があります。
  • 個人情報の取り扱い
    消費者から得られる情報は適切に管理し、プライバシーを尊重することが不可欠です。
    場合によってはプライバシーマークの取得をすることも一つの手です。

 

いかがでしょうか?
ダイレクトレスポンスマーケティングは、効果的なコミュニケーションと明確な成果測定を通じて、ビジネスの成長を加速させるための強力な手法です。
事実、事例でも紹介したように日本でも多くの有名企業がこの手法を取り入れています。
そして、その成功の鍵は、明確な目標の設定、適切なターゲティング、そして継続的な最適化にあります。

 

 

4.後編のまとめ

いかがでしたでしょうか?
前編に続いての後編ということで、前編ではご紹介できなかった

  • 教育的コンテンツの提供
  • 戦略的パートナーシップ
  • ダイレクトレスポンスマーケティング

の3つをご紹介しました。
前編でご紹介した

  • USP(独自の販売提案)の確立
  • リファーラルマーケティングの活用

と合わせて、あなたのビジネスに合わせて相性の良いものを取り入れてみてはいかがでしょうか?
特に最後にご紹介した「ダイレクトレスポンスマーケティング」は企業にとって大切な売上に直接的に繋がってくるマーケティング手法ですので、まだ取り入れていない場合は、ぜひ、この手法を取り入れてみることをおすすめします。

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