エンタメだけに留まらず、あらゆる方面で「動画」が主流になっています。
ただし、視聴者にインパクトや感動を与えるコンテンツに仕上げるためには、オリジナル性溢れる独自の動画を制作する必要があります。
そこで効果的なのが、CGやVFXを使った映像表現です。
CGやVFXを活用することで、現実世界だけでは演出できないインパクトのある映像に仕上げていくことができます。
そこで今回は、CGやVFXに関する基本的な知識を解説し、活用するメリットについても具体的に触れていきたいと思います。
あなたやあなたの会社の動画制作で、成果を意識したワンランク上の動画制作のヒントになれば幸いです。
1.CGとは
CGとは、「Computer Graphics(コンピュータ・グラフィックス)」の略称で、コンピューター上で作成された画像や図形のグラフィックを指します。
現代の映像制作には欠かせない技術ですが、映像に関する知識が少ないと特徴を掴めず、活用方法も見出せないかもしれません。
まずはCGについて理解を深めていきます。
1-1.CGの特徴
CG最大の特徴は、現実では実現できない(存在できない)シーンやキャラクターを作り出せることです。
つまり、空想上で描いたイメージの映像化・実写では描けない(表現できない)映像等を生み出すことができます。
またCGによって、映画や広告、ゲームなどで視覚的にも魅力的な映像を提供できるのもCGが持つ特徴です。
さらに、映像制作者のクリエイティブな自由度が高くなるため、コンセプトやアイデアを自由に表現できるようになります。
ある意味、制約の無い環境で映像制作ができるので、新しい表現を生み出し、映像の独自性や魅力をより引き立てられるようになるでしょう。
(制約がないと言っても、作る内容によって予算は通常の映像制作よりもかかりますので注意が必要です)
1-2.CGの種類
CGと一言でいっても種類があり、種類によって使われるシチュエーションも異なるため、詳しく解説しておきます。
・2DCG
・3DCG
・VFX
2DCGは、縦・横の平面で作成された画像やアニメーションを指します。
イラスト・アニメーション・ゲーム・企業のロゴ・ウェブサイトのバナーなど多くのシチュエーションで使用され、汎用性が高いCGとなります。
紙で描き出す代わりにデジタル上で描く平面のイラストが2DCGと考えると分かりやすいかもしれません。
基本的には、ペンタブレットやマウスを使用して作成していきますが、紙にスケッチしたアナログの図形やイラスト等をスキャンしてデジタル化したものも同様に2DCGとなります。
アナログの図形やイラストと雰囲気を大きく変えることなく、動き(アニメーション)を実現できる部分が2DCGの利点でしょう。
3DGは、縦・横だけでなく奥行きのある立体的(三次元)なグラフィックです。
仮想空間に立体物を作成し描いていくため、平面的なグラフィックとは違い、リアリティ感があり存在感のある表現を可能にします。
住宅や建築現場で使われるCADが代表的な3DCGです。
またそれ以外にも、映像制作はもちろんのこと、3Dゲーム・アニメにも使われます。
映像においては、実写と見分けがつかないレベルでオリジナル感のあるグラフィックを生み出せるため、イメージしている世界観を最大限表現することが可能です。
VFXについては、後ほど詳しく解説していきますので、そちらをご覧ください。
1-3.CG参考事例
CGの活用方法をイメージしやすくするためにも、参考事例も紹介しておきます。
弊社でCGを使った映像サンプルがありますので、下記の動画をご覧ください。
2.VFXとは
VFXとは「Visual Effects(ビジュアル・エフェクツ)」の略称で、視覚効果を使った映像技術のことです。
VFXを活用すれば、現実では演出できない・撮影できない映像効果を表現できます。
ここからは、VFXについて詳しく解説していきます。
2-1.VFXの特徴
VFXは、非現実的な演出や効果を映像に取り入れることができるため、映像の表現の幅を広げられる点が大きな特徴です。
具体的なVFXとして、実際の映像とCGで作成した映像を組み合わせて合成したり、ワイヤーアクションで撮った映像からワイヤーを消去したりなど、CGを使って映像を加工するのがVFXになります。
VFXによって、撮影した映像(実際に存在するもの)と仮想空間で作り上げた映像を合成し、違和感を感じないように加工できるため、空想でしか描けない世界を表現し独自性の高い映像に仕上げることができるでしょう。
ただし、制作者のアイデアやスキルによって、クオリティや仕上がりに差がでてしまう特徴もあります。
2-2.VFXの種類
VFXにはさまざま種類があり、それぞれ異なる技術とアプローチが用いられます。
全てを紹介することはできませんが、ここではその一部を紹介させていただきます。
■合成
複数の映像を組み合わせる技術。CGで作成した映像と実写の映像を合わせてリアルな映像を生み出す。
■モーションキャプチャー
人物などの動きをセンサーで取り込み、PC上に3Dで再現する技術。CGで作成したキャラクターに、現実の人物や動物の動きを反映するために使われる。
■ワイヤーアクション
建物の天井に設置されたワイヤーで人物を吊り上げて撮影を行い、最終的に編集でワイヤー部分をカットして、現実では再現できない映像を作るために使われる。
他にも、巨大な爆発・雷や雨などを映像内に演出するのもVFXとなります。
尚、VFXは撮影した映像にコンピューターで演出や効果を編集で加えた映像を指すことになるため、広い範囲まで含まれることになります。
3.CGとVFXの違い
ここまで見てくると、CGとVFXがどんな存在か見えてくるとはおもいますが、違いについては分かりくい部分があるかと思います。
実際似ている存在ではあるものの、それぞれ明確に違う技術です。
CGは、VFXで使う図形やキャラクター、映像効果をコンピューターで製作する技術のことであり、新しく生み出された存在そのものを指します。
したがって、CGは最終的に映像を加工し仕上げていくための素材です。
VFXはCGで作成した素材と撮影した映像を合成・加工していく技術であり、特殊な演出や効果を施し制作された映像を指しています。
素材を作り上げているのか、合成や加工を施して1つの映像にしていくのかでCGとVFXを区別することができます。
4.CGやVFXを活用するメリット
ここからは映像製作を行う上で、CGやVFXを活用することでのメリットを整理していきます。
4-1.現実には存在しないものを作ることができる
4-2.現地で撮影をしなくてもそこで撮影したイメージの映像を作れる
4-3.一度モデルを作成してしまえば、後からの変更が容易
5.CGやVFXを活用するデメリット
CGやVFXのデメリットも理解しておきましょう。
5-1.通常のスチール撮影や動画制作よりもコストがかかるケースが多い
5-2.基本的には制作期間が長くなる
CGやVFXの活用は、制作期間が長くなる点もデメリットです。
CGやVFXの作業は、モデリング、テクスチャリング、アニメーション、レンダリングなど多くの工程を経る必要があります。
したがって、通常の撮影よりも基本的には制作時間が延びるケースが多く、納期に余裕を持つ必要があります。
特に短期間でのプロジェクト進行が求められる場合、この点は大きな障壁となるでしょう。
5-3.技術次第で映像の仕上がりに差が出る
6.CGやVFXを使った動画制作が向いている業界や種類とは
では、CGやVFXを使った動画制作が適している業界や種類について、具体的に見ていきましょう。
6-1.業界
CGやVFXを活用した動画と相性が良い業界は、
・エンターテイメント
・スポーツ
・音楽
・広告
・教育
・医療
などがあります。
エンタメ業界やスポーツ業界、音楽業界では、現実にはない世界の表現・空想上の演出とリアルな映像との融合など、CGやVFXを活用することで観客に驚きと感動を提供できます。
通常の動画撮影では与えられないインパクトを生み出せるため、積極的に活用すべきといえます。
広告業界でも大きな効果を発揮します。
CGやVFXの活用によって、独自の世界観を描くことが可能で、視聴者に強烈なインパクトを与えられるでしょう。
例えば、新型車のプロモーション映像で未来都市を舞台にする、化粧品の広告で幻想的な美しさを表現することが可能です。
これにより、視聴者の関心を引き付け、商品やブランドの魅力を強調できます。
教育や医療の分野も注目しておくべきでしょう。
教育用のビデオでは、難解な概念やプロセスを視覚的にわかりやすく説明できます。
医療分野では、手術のシミュレーションや人体の内部構造の解説など、専門的な情報を一般の人々に分かりやすく伝える手段として役立つはずです。
ちなみに、今回紹介した業界以外でもCGやVFXをうまく活用できれば、視覚的に強力なコンテンツを作成でき、視聴者に深い印象を与えることができます。
6-2.動画の種類
CGやVFXはあらゆる動画に活用できるといえますが、特に以下の動画には取り入れるのがおすすめです。
・映画
・CM
・プロモーション
・ポートフォリオ
・教育用動画
ファンタジーやSFなどの映画では、存在しない世界やキャラクターを描く必要があり、CGやVFXを駆使することで、視覚的に壮大でリアルな映像を作り出すことができます。
観客を魅了し、物語の世界に引き込むためには欠かせない技術であり、現代では当たり前のように活用されています。
製品のプロモーションビデオもCGやVFXと非常に相性が良いです。
新商品の紹介や機能の説明において、CGを使えば製品の内部構造や動作を分かりやすく視覚化できます。
特に、実物を撮影するのが難しい場合や、未来のコンセプトを示したい場合には効果的です。
これにより、視聴者に製品の魅力を強くアピールすることが可能になります。
教育用の動画でも活用できます。
科学実験や歴史的な出来事の再現など、難解な概念や複雑なプロセスを視覚的に解説する際に、CGやVFXを用いることでより理解が深まりやすいといえるでしょう。
7.まとめ
いかがでしょうか。
今回の記事でCGやVFXの特徴をまずは理解しておき、動画制作の際にどう活用していくべきか、ぜひ考えてみてください。
とはいえ、動画制作をしたいと考えている企業でも、自社にノウハウもなく、構造を練っていく段階でお困りの方も多いのではないでしょうか。
であれば、株式会社K.OFFICEに一度ご相談ください。
弊社は、動画撮影・制作だけでなく、成果を意識した企画を一から立案することも可能ですので、動画制作のあらゆるお困りごとに対処できます。
当然、今回解説しているCGやVFXを活用した動画制作も対応可能で、限られた予算の中で最大限の作品をお作りします。
映像の編集段階(ポストプロダクション)で、3Dのモデルを一から起こしたCGやVFXまで対応可能です。
さらに、撮影に使用する機材もシネマカメラ&シネレンズを使用しますので、ハイクオリティかつ映像の質にもとことんこだわれる環境を用意しています。
また、面倒なモデルやナレーター、ヘアメイクの手配まで、動画制作に関わることは全てワンストップで準備可能です。
多方面の企業からTVCM、企業VP、インタビュー、セミナーなど、さまざまなジャンルの動画制作をご依頼いただいていますので、ぜひ弊社に動画制作をお任せください。
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